Raspberry Pi ファーストセットアップ
ここ1年あたりから流行り始めて、最近でも雑誌の特集になっていたりと
話題奮闘中な小型LinuxマシンのRaspberry Piですが、
5月半ばに手に入れる機会があったので、導入手順をまとめておきます。
用意するもの
RaspberryPiを動かすために以下を用意します。
- Raspberry Pi Model B
- クリアケース
- SDカード 16GB (SanDisk Extreme SDHC SDHCカード UHS-1Class10 16GB SDSDX-016G-J35)
- microUSBケーブル
- USB充電器
- HDMIケーブル
- ディスプレイ
- LANケーブル
Raspberry Pi 本体とクリアケースは秋葉原の千石電商 本店2F で5480円、
SDカードはツクモeXで3000円くらいで買いました。他は手元にあったものを利用しました。
オンラインで売っているところもいくつかあるので、欲しいひとは以下をあたってみると良いかも。
注意点
- USB充電器
- 1000mA以上のアンペアを供給できるものを選ぶこと。
- SDカード
- 以下のURLを参考に動作確認がとれたものを選ぶのがベター。動かないものを選んでしまうと悲惨です。
- http://elinux.org/RPi_SD_cards
- できるだけ速度の速いものが良いです。
ブートイメージの書き込み
ディストリビューションはいくつか選べますが、推奨されている"Raspbian"をインストールすることにします。
Raspberry Pi Downloads - Software for the Raspberry Piからブートイメージを落としてきます。
※2013/6/24時点で「2013-05-25-wheezy-raspbian.zip」が最新のようです。
Windowsを利用している場合、ブートイメージをSDカードへ書き込むためのツールが必要になります。
Win32 Disk Imager download | SourceForge.netからWin32 Disk Imagerを落としてきます。
Win32 Disk Imagerを起動します。
「Image File」に落としてきたブートイメージ(*.img)のパスを入れ、「Device」はSDカードのドライブ名を選択します。
間違って別のドライブを選択しないように注意します。
「Write」ボタンを押してしばらく待てばSDカードへブートイメージの書き込みが完了します。
初回起動とセットアップ
以下の順番で進めます。
- ブートイメージを書き込んだSDカードをRaspberry Piに挿入
- HDMIケーブルをディスプレイにつなぎ、Raspberry Piに接続
- LANケーブルをRaspberry Piに接続
- 最後にmicroUSBケーブルとUSB充電器を接続し、Raspberry Piに接続
Raspberry PiにはOn/Offスイッチはないので、mircoUSBケーブルを接続すると自動的に電源が入ります。
そのため予め周辺機器を接続した状態で最後にmicroUSBケーブルを接続する必要があります。
起動するとLinuxの起動画面が表示されます。左上にRapberry Piのアイコンが。
しばらくすると、最初に設定画面が現れますので必要な項目を設定していきます。
設定項目(raspi-config)
- info
- このツールの情報が表示されます。
- expand_rootfs
- パーティションの拡張を行います。
- 初期状態ではSDカードの先頭2GBほどしか使用しないようになっているので、こちらから容量全体を使うように設定します。
- overscan
- オーバースキャンを設定します。画面周囲に余白が必要な場合に使用します。
- configure_keyboard
- キーボード配列の指定。
- 一般的な日本語キーボードであれば
- Generic 105-key (Intl) PC> → Japanese → Japanese (OADG 109A) に設定
- change_pass
- 初期ユーザ「pi」のパスワードを変更します。(初期パスワードは"raspberry"です)
- change_locale
- ロケールの設定。
- 日本語も設定可能ですが、初期状態では日本語環境がないので最初は設定不要です。
- change_timezone
- 日本国内で使用する場合は Asia → Tokyo を指定しておきます。
- change_hostname
- ホストネームの設定。
- memory_split
- GPUへのメモリ配分を指定します。特に問題がないので初期設定のままで。
- overclock
- オーバークロックの設定。CPUの駆動周波数を変更することで高速化できますが、寿命が短くなるため安易に利用しない方が良いです。
- ssh
- boot_behaviour
- 起動時にXのデスクトップ画面を自動起動させる場合は Yes
- camera
- Raspberry Pi 用のカメラモジュールを利用するときに使うオプションです。
- rastrack
- 自分のRaspberry Piを Rastrackに登録します。どこの誰がどれくらい利用しているのかがわかるサービスのようです。
- update
- raspi-config のアップデートを行います。
※項目はhttp://gothmog.ddo.jp/grasshopper/?p=9133をベースにさせていただきました。
上記項目のうち、
- update
- expand_rootfs
- configure_keyboard
- change_pass
- change_timezone
- ssh
を設定して「Finish」を押下します。
あとから設定したい場合は、 raspi-config コマンドを実行してください。
しばらくすると、GUIのデスクトップ環境が立ち上がると思います。
change_locale は日本語環境をインストールしてから設定します。
この時点で変更してしまうと日本語フォントがないため文字化けします。
sshさえ設定してしまえば、以降はリモートからログインして設定することが可能です。
DHCPを利用している場合は、ターミナルから
$ /sbin/ifconfig
を叩いて、IPアドレスを確認しておいてください。
日本語環境の設定
まずはパッケージのリスト更新と最新へアップグレードします。
$ sudo apt-get update $ sudo apt-get upgrade
次に、日本語フォントをインストールします。
$ sudo apt-get install ttf-kochi-gothic ttf-kochi-mincho $ sudo apt-get install fonts-ipafont-gothic fonts-ipafont-mincho $ sudo apt-get install xfonts-intl-japanese xfonts-intl-japanese-big xfonts-mplus
どのフォントがあるか知りたい場合は以下のコマンドを叩いて見てください。
$ apt-cache search font japan |less
ロケールを変更します。
$ sudo raspi-config
change_locale を選択し、
を有効にします。デフォルトは 「ja_JP.UTF-8」にします。
ここで一度再起動します。
$ sudo reboot
ここまでで、日本語表示環境が整います。
日本語が入力できるようにインプットメソッドを入れましょう。
$ sudo apt-get install ibus-anthy
anthyを利用できるようにibusの設定をします。
[Preferences]>>[IBusPreferences]>>[Input Method]>>[Select an input method|▼]>>[Japanese>Anthy]
※Anthyを選択後[+Add]ボタンを押すと「Input Method」に登録され使用可能になる
ひとまず、今日はここまで。細かい設定と周辺機器との連携については後ほど書きます。
Raspberry Piをいじっていると、Zaurusの代替ROM書換えて遊んでいた時を思い出しますね。